函館から将棋を指しに!

 その人から予約の電話があったとき、宿主はニヤッとして「やっとまた旅行できるようになったのかなあ。奴は、俺と将棋を指しにくるのだ!」と言っていました。将棋が好きだったそうですが、函館勤務になり、結婚して子供が生まれると、なかなかサロベツまでこれないと、言っていたそうでした。

 台風で予定が狂ったとかで、夕食はキャンセルになり、昨日の8時半ごろ、奥さんと子供と3人で、宿に着きました。聞くと、函館から途中小樽で一泊してくる予定だったのが、台風で一日出発を遅らしたので、函館からダイレクトでサロベツまで来たそうです。

 「小さいお子さんを連れて大変でしたね、まあまあお風呂へ」と言うことで、奥さんがお風呂にまず行きましたが、旦那は居間に入るともう将棋をする体勢です。宿主は笑って、「もう将棋をするのかい!」と言って、さっそくはじめました。

 そして宿主が将棋を終えてプライベートルームに戻ってきたのは明け方の5時!「今まで将棋をしていたのかい??!!」とびっくりすると、「だって函館から将棋だけを指しにここへ来たんだぜ!!将棋は嫌いじゃないし、徹夜でも受けて立つよ!」と宿主は言っていました。

 今日は小樽まで戻って一泊し、明日に函館に帰り着くそうですが、函館からダイレクトでサロベツまで来ても、子供が車に乗っていられることが分かったので、これからちょくちょく来ます、とお客さんは言いました。居間の出窓には、お客さんとの対戦成績が、○×と並べて書いたノートがありました。15戦していたようで、今回は宿主のかなりの負け越し…!

 5年のブランクのあと、またお客さんと宿主との、迷勝負が始まるわけでありますね。でもお客さん、函館まで居眠り運転しないよう、気をつけて帰ってね。

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2009年10月10日 | テーマ:民宿での出来事 | コメント(2) |



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