昔の様子を聞く

 Y君のお葬式に来たIさんの親戚の人が、何組か泊まっていきました。もちろん話の中心は、Y君を偲ぶ話や、遺族を思いやる話なのですが、そんな中で、50年以上も前のここの様子なども聞きました。

 今あしたの城がたっている所は、昔、道路を造る為に山を削って土を取ったので、宿の目の前は崖で木がなく、原野の見晴らしがよくなっています。宿主がやってきた34年前は、すでに今のような状態だったそうです。

 でも50年前は、宿のたっている所は小山になっていて、うっそうと木が茂り、宿の裏手、今かぼちゃ畑とそれに続く牧草地のところは、けっこう深い谷間で底には小川が流れており、その北側にはまた木の茂る小山があって、展望などはまったく無かったそうです。

 開拓に入って、木を倒し、小山を削って谷を埋め立て、今のような平らな土地になったのだとか。でもよく見ると、確かにかぼちゃ畑の向こうはなだらかな傾斜が付いて窪んでおり、谷間の名残があるように思います。

 親戚の人は、昔の様子をよく覚えているので、今こんなに見晴らしの良い、素敵な場所になるなんて、想像もできなかったよ、と言っていました。ここの地区の本格的な開拓が始まったのは、戦後だそうですが、Iさんの家は戦前から開拓に入っていた古い家なのだそうで、そう言う昔の話を聞くのも、興味深いことでした。

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2009年6月2日 | テーマ:民宿での出来事 | コメントは受け付けていません。 |



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