幌延ビジターセンターと下サロベツ原野自然探勝路、下沼(パンケ)
幌延ビジターセンターと自然探勝路へは、民宿あしたの城から車で25分ほどの距離です。
幌延ビジターセンターのあるあたりは下サロベツ原野と呼ばれています。ビジターセンターの横から下沼(パンケ沼)まで木道が続いています。
豊富町のサロベツ原生花園が、観光バスがやってきて、休憩所や土産物もあって、けっこう賑わっているのに対し、こちらはビジターセンターがあるだけのひっそりしたたたずまいです。
しかし利尻も見え、潅木や沼がある変化に富んだ風景、エゾカンゾウ、あやめ類、タチギボウシなどの花も咲き誇り、こちらもなかなか魅力的な風景が広がっています。またここは、キマユツメナガセキレイ、アカエリカイツブリなど珍しい野鳥も見られるようで、野鳥観察の人がよく訪れます。
サロベツ野鳥掲示板も設置してみましたので、野鳥の情報はこちらをご覧ください。
下サロベツの主役はアヤメ
花の種類としては、エゾカンゾウやタチギボウシなど、豊富町原生花園で見られる種類はここでも見られるのだけれど、 幌延ビジターセンターの木道周辺にはアヤメ類が多く咲き、派手さよりもしっとりした湿原のイメージがあります。
6月中旬
潅木や沼があるのが、豊富町のサロベツ原生花園と雰囲気が異なる大きな点。
6月下旬
遊歩道や沼のほとりに、エゾカンゾウやコバイケイソウに混じってカキツバタが咲きます。
7月上旬
サロベツには、ヒオウギアヤメ、カキツバタ、ノハナショウブの3種類のアヤメが咲きます。
もう一つの主役はヤマドリゼンマイ
下サロベツのもう一つの主役は、ヤマドリゼンマイだと思います。光沢のある独特の葉が風景にアクセントをつけます。 そして9月には一番に紅葉して、秋の日差しの中で琥珀色に輝きます。
6月中旬
光沢のあるヤマドリゼンマイの若葉が、なんともいえない雰囲気をかもし出します。
9月中旬
ヤマドリゼンマイの琥珀色の輝きは、息を飲む美しさ。
9月下旬
沼を覆う水草も紅葉します。
下沼(パンケ沼)周辺
沼というより湖のようなパンケ沼の周りは遊歩道が整備され、幌延ビジターセンターまで4キロほどの木道が続いています。 花だけでなく野鳥も数多く見られ、渡り鳥の休憩地点にもなっています。
8月上旬
パンケ沼は、シジミ漁も盛ん。近くのペンケ(アイヌ語で上という意味)沼へ行く道はありません。
9月中旬
秋になると、パンケ沼付近の牧草地に渡り鳥のオオヒシクイがやってきます。
9月下旬
ひたすら葦原の中を行くパンケ沼と幌延ビジターセンターを結ぶ木道。途中沼や見晴台があります。