思わぬ展開により…テンを放しに行きました
今朝起きるとテンは罠にはかかっておらず、侵入した形跡がなく建物の周りにも足跡はなかったので、縄張り内のどこか遠くへ行ってうちには来てないんだなあと思っておりました。朝ドラを見ていると、カタンと罠の扉が閉まった音が。それまで何の音もしていなかったので、誤作動?と思って見に行くと、なんと、テンが罠の中にいて、びっくりしました。
土曜なので役場はやっているのかなあと思って電話すると、当直らしき人がいて、係りの人が引き取りにうちまで来てくれると言います。しかし先ほども罠にかかったので引き取りに来て、という依頼が町民からあったけど、休みなので係りの人と連絡が取れず、何時になるか分からないとのこと。なので宿主が、罠ごと役場に持って行くので、役場の都合のいい時に対応してください、ということになりました。
そういう対応をしている間、テンは鳥の骨をかじり油なんかをきれいに舐めて、食べるだけ食べてから罠から逃げようとしていました。お前、殺されるんじゃないから良かったな、そう言いながら宿主が罠を車に運ぼうとすると・・・。
「持ち上げると罠の扉があきそうだ、こんな罠なんて欠陥だよ!」と宿主がぶつぶつ言っている声が聞こえました。地面に置いているからこそ、その重みで扉があかないようになっているんだろうか?だからわざわざ係りの人が取りに来るようになっているのかな?そういいながら扉を抑えて車の中に罠を入れようとすると、罠の扉が少し開いたすきをついて車の中にテンが飛び出してしまいました。
車の中に閉じ込めたものの、ここで庭に逃げ出されたら大変です。どうせ山野に放つんなら、宿主がどこかへこのまま連れて行って放とうということになりました。運転する宿主にテンが窮鼠猫をかむでもないけど襲い掛かったらどうしようと、心配しましたが、宿主は10キロ以上離れた人家のないところで無事に放してきました。
宿主が無事に帰ってきて、あんな罠の構造は欠陥だよ、と文句を言っていたところに近所の人が来たので、さっそく顛末を話して置いてあった罠を持って実演してみせると、近所の人は「あんた、そこは持つところじゃなくて扉を開けるところだよ。罠を持つところはこっちじゃないの。そんなところを持ったら開くのは当然でしょ」と言いました。そうなんです、宿主は罠を持つところ持たないで、扉を開けるところを持って運ぼうとしていたのでした。
もうみんなで大笑い、ゲラゲラ笑ってしまいました。なんで俺、こんなところを持っちゃったんだろう!なんて宿主も言っていたけど、テンを捕まえてテンパって、逃がさないように持っていかなくちゃ!という気持ちで気が付かなかったんでしょうね。今回のことで気落ちしていたけど、最後に大笑いしたので、ちょっと気持ちが晴れました。
しかしのんた君がいなくなった今、これは単なる始まりかもしれないなあ、とも思います。周りは野生動物の宝庫ですから。今日も外を見まわってみたけど、どこから侵入してくるのか分かりません。のんちゃんがいなくなって大変なんだよ、そう写真の中ののんた君に言ってみましたが、穏やかな表情のままで何も言ってくれません。ま、今までも何も答えてくれませんでしたがね。これからはボクがいなくても自分たちでちゃんとやってね、とでも思ってるんでしょうかね。