地吹雪がひどいです
今日は久々大荒れの天気です。昨日の夜の段階で、明日の新千歳空港、すでに40便以上の欠航が決まっているとニュースで言っているのを見て、これはかなり天気がひどくなるんだなあと思いました。朝起きて、ニュースを見ていると、通行止めとか、運休とか、欠航の数もさらに増えて、暴風雪情報が常にテレビ画面に流れていました。
今日は18時前の列車で着くお客さんを迎えに行く予定で、牛乳鍋の指定もあり、牛乳も多めに仕入れていたんですけど、これはどうも迎えに行けそうにないし、行けたとしても明日にかけて猛吹雪は続くというので、来れたとしても明日、一日閉じ込められた状態でもよいのかどうか、午前中早めの時間に電話してみました。
お客さんは旭川に向かっている状態だったみたいですが、結局キャンセルとなりました。もちろんこういう状態でのキャンセルなので、キャンセル料はいりません。
HPにも吹雪の時の注意を書いていたんですけど、以前、バスも運行できない猛吹雪の時に、送っていけないと言ったら歩いて帰ると言ったお客さんがいて、本当に困ったので、迎えに行けないかもしれない、送りに行けないかもしれない、となった時には事前に電話をして、そうなった場合の覚悟(!!)はできているか確認するようにしています。冷たいとかサービスが悪いとか思う人がいるかもしれないけど、大げさではなく命にかかわることなので、了承していただきたいと思います。
今日のお客さんが昨日来てくれていたら、風もなく雪も降っておらず送迎は何の問題もなくできたのに、皮肉なもんですね。私道の除雪もあきらめて、今日は一日部屋の中でこもっていることにします。この大荒れの天気が去ったら、一気に暖かくなってくるって言ってたけど、本当かな~。
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JRで来る人はダイヤ改正後に注意
昨日泊まったお客さんは、ラッセル車を撮りに行くとかで、朝早く出発していきました。迫力あるいい写真が撮れたかな? それにしても来月のダイヤ改正で宗谷本線の利便性が大変悪くなるということを、旅行を計画されている方ならもうご存知かと思います。普通列車が3本無くなります。特急ばかりでなく普通列車も組み合わせて来るお客さんが多かったので、うちにとっては痛手です。
まずはお客さんがよく利用していた朝8時過ぎの稚内行き普通列車が無くなります。7時9分のあと11時4分までありません。夫婦二人だけでやっているので、ちょうど朝食の準備や提供で忙しい時間に7時9分に合わせて送っていくのは無理だろうと思います。
今までも札幌方面へ行く方で、朝食の時間前に列車に乗りたいという方には、朝食の準備を始める前に宿へ帰ってこられるよう、6時前に駅に着くよう送っていました。今回もそうすると思うけど、そうまでしてうちに泊まろうと思ってくれる人はどれくらいいるんでしょう。そんなことまでしてうちに泊まるより、稚内でゆっくり泊まる人がほとんどだと思います。
稚内から14時56分に着いていた列車もなくなるし、名寄から16時4分に着いていた列車もなくなります。利用者が少ないから見直しと言うけど、お得な切符が廃止され、乗継も不便になり、利便性が無くなれば、さらに利用者が少なくなって、路線廃止の流れへなっていくだろうと思います。JRは廃線にしたくてたまらないのですからね。
3月開業の新幹線が、連日お祭り歓迎モードでテレビで紹介されているけど、そのせいで切り捨てが加速される地方地元民は、単純に喜んで見ている人は少ないんじゃないかなと思います。
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思わぬ展開により…テンを放しに行きました
今朝起きるとテンは罠にはかかっておらず、侵入した形跡がなく建物の周りにも足跡はなかったので、縄張り内のどこか遠くへ行ってうちには来てないんだなあと思っておりました。朝ドラを見ていると、カタンと罠の扉が閉まった音が。それまで何の音もしていなかったので、誤作動?と思って見に行くと、なんと、テンが罠の中にいて、びっくりしました。
土曜なので役場はやっているのかなあと思って電話すると、当直らしき人がいて、係りの人が引き取りにうちまで来てくれると言います。しかし先ほども罠にかかったので引き取りに来て、という依頼が町民からあったけど、休みなので係りの人と連絡が取れず、何時になるか分からないとのこと。なので宿主が、罠ごと役場に持って行くので、役場の都合のいい時に対応してください、ということになりました。
そういう対応をしている間、テンは鳥の骨をかじり油なんかをきれいに舐めて、食べるだけ食べてから罠から逃げようとしていました。お前、殺されるんじゃないから良かったな、そう言いながら宿主が罠を車に運ぼうとすると・・・。
「持ち上げると罠の扉があきそうだ、こんな罠なんて欠陥だよ!」と宿主がぶつぶつ言っている声が聞こえました。地面に置いているからこそ、その重みで扉があかないようになっているんだろうか?だからわざわざ係りの人が取りに来るようになっているのかな?そういいながら扉を抑えて車の中に罠を入れようとすると、罠の扉が少し開いたすきをついて車の中にテンが飛び出してしまいました。
車の中に閉じ込めたものの、ここで庭に逃げ出されたら大変です。どうせ山野に放つんなら、宿主がどこかへこのまま連れて行って放とうということになりました。運転する宿主にテンが窮鼠猫をかむでもないけど襲い掛かったらどうしようと、心配しましたが、宿主は10キロ以上離れた人家のないところで無事に放してきました。
宿主が無事に帰ってきて、あんな罠の構造は欠陥だよ、と文句を言っていたところに近所の人が来たので、さっそく顛末を話して置いてあった罠を持って実演してみせると、近所の人は「あんた、そこは持つところじゃなくて扉を開けるところだよ。罠を持つところはこっちじゃないの。そんなところを持ったら開くのは当然でしょ」と言いました。そうなんです、宿主は罠を持つところ持たないで、扉を開けるところを持って運ぼうとしていたのでした。
もうみんなで大笑い、ゲラゲラ笑ってしまいました。なんで俺、こんなところを持っちゃったんだろう!なんて宿主も言っていたけど、テンを捕まえてテンパって、逃がさないように持っていかなくちゃ!という気持ちで気が付かなかったんでしょうね。今回のことで気落ちしていたけど、最後に大笑いしたので、ちょっと気持ちが晴れました。
しかしのんた君がいなくなった今、これは単なる始まりかもしれないなあ、とも思います。周りは野生動物の宝庫ですから。今日も外を見まわってみたけど、どこから侵入してくるのか分かりません。のんちゃんがいなくなって大変なんだよ、そう写真の中ののんた君に言ってみましたが、穏やかな表情のままで何も言ってくれません。ま、今までも何も答えてくれませんでしたがね。これからはボクがいなくても自分たちでちゃんとやってね、とでも思ってるんでしょうかね。
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このまま来なくなるのが一番いい
今まで書いてきたことの続きでブログなどを書いているので、自分の気持ちが伝わっていると思っていたのですが、昨日のその記事だけを読み、自分が思ってもみなかった印象を与えてしまうことがあるんだなあ、とつくづく思いました。それは自分の表現力のなさであるだろうし、分かってくれるだろうという甘えでもあると思います。
昨日の記事だけを読みに来る人のために昨日の記事にも追記を書いたんですが、誤解のないようにここでも書いておくと、テンは捕獲されても殺処分にはならず山野に放たれます。役場に持っていくという表現だけでは分かりませんよね。
テンを思いっきりたたいた時のつらさや悲しさ、激しい後悔、人によって考え方はあると思いますが、後悔するからこそ、何もなかったことにするよりも、自分は結末を報告して、同じような失敗をする人がいなくなればいいなあと思います。
今日もテンは庭先にも来ていません。このまま来なくなるのが一番いいのですけど。
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天使が悪魔に変わる時
今朝には決着がつくと思っておりましたが、ヤツは家の中に入ってきた形跡がなく、勝負は延長戦となりました。そうなんです。残念な出来事とはテンが家の中に入ってきてゴミ箱を荒らしたんです。まさかこんなことになるとは。
二日前、久しぶりにお客さんがいなくなって、晩御飯が終わってのんびりテレビを見ていたら、台所から突然何かが倒れた音、そっと覗いてみると、なんと、テンがいたのです。テンは冷凍庫の裏に隠れ、宿主は「殺す寸前ぐらいの痛い目に合わせないとだめだ!」と言って、「逃げ出さないように段ボール箱で抑えとけ!」と私に言って長い棒を取りに行きました。私が段ボールで隙間をふさいでいると、テンが低く威嚇のうなり声をあげていました。
宿主が棒で渾身の力を込めてたたいて、私は泣きそうな思い、テンは宿主の隙をついて飛び出し、ボイラーの配管を垂直に登っていつの間にか空けた配管周りの小さな天井穴に入っていきました。すぐには入りきれないので、その間、宿主は思いっきり棒でたたいていましたが、テンは屋根裏に上がって逃げていきました。「もうこれに懲りて、入ってこなければいいけどなあ。もう鮭のアラとかやるのはやめる」と宿主が言いました。そして穴をとりあえずガムテープでふさぎました。どこから屋根裏に入ってくるのか、分かりません。
しかし、朝起きてみると、穴がさらに大きく空いて、ゴミ箱からごみが散乱して、前日以上の荒らされ方になっていました。どうやら野菜類は興味がないらしく、チーズパーティで食べたチーズの残骸がついた包装をあさっていたようでした。
ここら辺はアライグマの被害が多くて、役場から罠の貸し出しがあり、捕獲したら役場に持っていけばいいと聞いていたので、役場に電話してみると、テンも同じようにしてくれるとのこと、さっそく宿主は罠を借りに行き、昨晩設置してみたのですが、昨夜は家の中に入ってきた形跡はなく捕獲はできませんでした。
今まではのんた君がいて、野生動物には盛大に吠えていましたし、だから家の中には入ってこなかったんでしょう。もともと、野鳥やリスの餌付けはしたくないと言っていた宿主なのに、なんでテンにアラをやる気になったのか、やはりのんた君がいなくなって、どうしようもなく淋しかった気持ちがこんな結果を招いたのかもしれません。だから野生動物にむやみに餌付けなんかしないほうがいいんだよ、というのは正論でしょうけど、私以上にテンの姿に夢中になっていた宿主の気持ちを思うとなんとも切ないです。
家の中にさえ入ってこなければ、いい関係でいたのに、と思うのは人間の勝手な言い分、テンにもかわいそうなことをしました。あれだけかわいかったのに悪魔の顔に見えるようになった、と言った宿主。もう二度と野生動物にエサをあげたりしないと思います。罠はしばらく置いたままにしておきます。
**追記**
ブログは今まで書いた内容の続きで書いているので、今までこのブログを読んだことがない人がこの記事だけを読むと誤解されるかもしれませんし、説明不足の面もあるかもしれないので、追記しておきます。
まずは、テンは捕獲しても殺処分になりません。役場に持っていくと、役場の人が山野に放してくれます。たとえ罠だけ借りてあとは自分たちでどうにか処分しろと言われたら、天塩ぐらいで放せばいいか、オホーツク海側まで連れて行った方がいいのか二人で相談していました。役場で放してくれると聞いたので、役場に任せようと思っています。
テンは昔から宿の周辺に来ていました。なのでわざわざエサをやっておびき寄せたわけではありません。今までラブラドールレトリバーを飼っていたので建物近くには寄ってきませんでした。しかしラブが急に死んでしまって、食べていたものを不用意に野生動物にやろうと思ってしまったのがきっかけです。
家族同様にかわいがっていたラブが死んでしまって気落ちしていた我々にとって、愛らしいテンは暗闇の中でともった小さな灯りのようなものでした。まさか穴をあけて家の中に入ってくるとは思いもよらないことでした。
テンをたたくという行為が残酷だと思われると思いますが、家の中にさえ入ってこなければ、共存できると思っていました。一度怖い思いをしてそれで家の中に入ってこなくなれば、それが一番良いと思いました。しかし効果はありませんでした。たたくという行為はつらいことであり、自分たちがエサを置いてしまったばかりにこうなったんだなあと後悔しました。
外から入ってくる穴をふさごうと、テンの足跡をたどってみましたが、どこから入ってくるのか分かりません。雪もありますし、小さな穴からでも入ってくるというので、雪が溶けないと分からないかもしれません。天井部分の穴だけ塞いでも、外の穴をふさがなかったら効果がないでしょうから、今回は捕獲することにしました。
ラブがいなくなったので、野生動物が家の中に侵入してくるのは、遅かれ早かれ起こったかもしれません。しかしそれを早めてしまったのは自分たちの行為のせいだろうと思います。淋しい気持ちを埋めるために人間が自分勝手なことをして苦い結末になって、後悔していることをこのブログで書きたかったですし、書いたつもりでした。
そしてこういう結末になったことをきちんと報告することで、同じような状況になった人が、自分たちと同じ間違いを起こさないようにしてもらえればなあと願います。
**追記の追記**
テンを捕獲して放しに行った顛末は「思わぬ展開により…」に書いてあります。
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残念な出来事が・・・
昨日の夜から今朝にかけて、とっても残念なことがおきました。残念というか、がっかりと言うか、むなしいというか。それは現在も進行形です。顛末ははっきりしてから書くことにします。きっとこの2~3日、明日の朝にでも分かるかも…。人間がらみではないんです。これでだいたいは想像がつくかな…。
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ほっと一安心
今日も雪が降ったり風が吹いたりしていて、無事に飛行機は飛んだかな~と気になっておりましたけど、ネットで定刻通り稚内から羽田に着いたのを見てなんだか一安心。やはり冬は、車で来られた人なんか特に、無事にお帰りになったらホッとします。稚内空港でなくても、新千歳空港でさえも今日は事故があったので、どこから乗るのが安心なんて、分からないですけどね。
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2016年2月23日 | テーマ:民宿での出来事 | コメントは受け付けていません。 |
静かな夜
昨日飛ばなかった飛行機も今日は飛んで、一日遅れでお客さんは無事に帰られました。良かった良かった。5連泊中のお客さんも、今日が最後の夜、本来の静かなサロベツ(?!)を楽しんでおられます。明日もちゃんと飛行機が飛びますように^^
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2016年2月22日 | テーマ:民宿での出来事 | コメントは受け付けていません。 |
大荒れではなかったのですが・・・
北海道は大荒れと言う天気予報に、絶対帰りたいというお一人は稚内空港はやめて旭川空港まで移動して飛行機に乗っていました。でも結局、稚内空港の飛行機も飛んで、稚内空港も飛行機が飛ぶ!と言う方にかけていた人も、無事にお帰りになりました…。
と書きたかったところですが、稚内ー羽田便は飛んだのですけど、お一人だけ稚内ー千歳ー内地と言う飛行機のとり方をしていた人がいて、稚内ー千歳は残念ながら欠航と相成ってお帰りになれませんでした。
やっぱり稚内ー千歳で使う飛行機は小さいので、すぐに欠航になってしまうようです。飛行機の取り方は、稚内ー羽田ー各地の空港、というふうにした方が、冬は無難ですね。お帰りになれなかった人は、飛行機は明日に振り替えて、もともとまだあと二泊する予定だった人とのんびりゲーム、温泉などを楽しんでいました。
今日は貸切ではないので、本当はあともう一人新しいお客さんが来るはずでしたが、気の毒なアクシデントがあって、来れませんでした。またの機会に、ぜひお越しくださいませ!
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ジンギスカン三昧!
昨日は内地から来たお客さんと、その人たちと関係する稚内の人たちとの宴会がありました。なかなかの賑わいでした。昨夜はジンギスカンだったのですけど、連泊のお客さんたち、今日のお昼は豊富温泉に行って、ジンギスカンを食べるのですって。ジンギスカンも場所によって味付けや焼き方が違うので、けっこう食べ比べて楽しめるのです。今日も貸切です。
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2016年2月20日 | テーマ:民宿での出来事 | コメントは受け付けていません。 |
明日あさっては貸切です
今の時期にしては珍しく定刻より早く稚内便は到着。ネットで飛行状況を見ることができるので、無事についたことを見てまずはホッと一安心しました。しばらく地吹雪がひどかったので、朝の送迎も、車でお越しのお客さんも、無事に出発したり到着したりすると、ほっとします。
明日と明後日は貸切です。差し入れが届いたり、買いこんできたビールやらお菓子屋らが玄関に山積みになっています。ま、冬は玄関に置いておくのが冷蔵庫代わりになっていいですからね。気兼ねなく買いこんで来てもらえます。白髪頭のネズミにビールを飲まれないよう気をつけるだけ!
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地吹雪がひどかったです
朝起きるとベランダには新しいテンの足跡がありました。お客さんもテンが現れるのを楽しみにしていたんですが、今日は地吹雪がひどかったせいか、昼間はテンが現れず、足跡もすっかり消えてしまいました。それで写真は昨日撮ったものをUPしました。昨日はもうバシャバシャ写真を撮りましたから^^
とにかく風が強くて居間から原野を見ていても地吹雪がひどかったです。連泊のお客さんは雪煙をあげて走るバスの写真を撮りに行ったり、天気が収まった時に裏の丘へスノーシューで出かけたりしていました。
宿主は朝から夕方の送迎を心配しておりましたけど、何とか今日は迎えに行けました。明日は稚内便でお客さんが来られますから、明日は風が止んで無事に飛行機が降りられますように!
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2016年2月17日 | テーマ:野鳥や動物 | コメントは受け付けていません。 |
間一髪で助かる
朝の構想では、ベランダ横でとらえたテンの写真を載せてその話をブログに書くつもりでした。でも!今日は写真には全く関係ない雪道スリップで間一髪助かった方の話を書くことにします。
大荒れだった天気も落ち着き、正午に海岸の道路も通行止め解除になったので、稚内に買い物に出かけました。ちょうど昼過ぎの稚内便で来るお客さんがいて、どこかで拾って帰ってこようと思ったのでした。稚内便は雪雲で定刻通りに降りれず30分以上上空を旋回しましたが、無事に稚内空港に着陸。お客さんとお天気屋によって帰る途中の話です。
冬道は何があるか分からないから、必ずシートベルトをしてね、とお客さんに言って、いつもの通り南稚内から106号線に向かう途中でした。町の中でしたのでスピードは制限速度以下、みんなゆっくり車間距離をあけて走っていました。宿主も普通に走っていたのです。ブレーキをかけたわけでも急ハンドルを切ったわけでもありません。それが突然車が滑りだし、対向車線へ流れていきました。
宿主は車を戻そうと左ハンドルを切りますが、車はそのまま対向車線へ、そこへ対向車がやってきて、車はまっすぐ対向車へ向かっていきます。みんなウワ~ッと声をあげて、対向車の運転手もびっくりした顏が見えて、これはもう駄目だ、正面衝突だ、と思ったら、ぶつかる直前で車はハンドルを切った左方向へ突然向きを変え、そしてグル~ッと半回転して走行車線横の除雪で積み上げられた雪山の壁にド~ンと突っ込みました。
私は思わず頭をかばう体制をとりましたが、スピードは出てなかったので、衝撃は少ないものでした。自分たちが雪山にぶつかっただけで、対向車も、後続の車もぶつかることなく、心底ほっとしました。雪山の向こうには下校途中の子供たちがいて、びっくりしてこちらを見ていましたし、周りの車の人たちも呆然とした感じで通り過ぎていきました。車は全くの無傷でした。
冬道は何があるか分からないというのは、まさにこのことで、ほんのちょっとした路面の凹凸、雪の溝やでっぱりに滑ってしまったのでしょうけど、運が悪ければそのまま人をはねて怪我させたかもしれません。本当に今日は幸運としか言いようがありませんでした。
晩御飯を作っていた時、宿主がぽつんと「のんたちゃんが守ってくれたのかなあ」と言いました。私もそんな気がしてならないのです。これからも暖気が来たり寒気が来たり、路面状況も良くない日が続きますので、気をつけていきたいと思います。
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テンがベランダから顔を出す
朝は風が止んで日も差していたのに、その後再び吹雪きだして、晴れ間が出たり吹雪いたり天気は不安定でした。
昼ごはんのあとに揺り椅子に座ってぼんやり原野を眺めていると、ひょろっとベランダのところからテンが顔を出してビックリ。すぐ近くにいるので顔の表情なんかもよく見えます。写真を撮りたかったけど、テンは動きがすばやくて、ピョンピョンと跳ねて林の方へ去っていきました。のんた君にあげていた鮭のほぐし身を宿主が「テンにやる」と言って捨てていたので、さっそくテンがやってきたようです。
のんた君はたんぱく質が足りない、と言われて、生肉をやったりもしていましたけど、知り合いから、のんた君に食べさせて、と言って冷凍庫にかなり眠っていた鮭をくれたりとかして、茹でて骨を取って(過保護でした)ほぐしたものを何日分かに分けて冷凍していました。人が食べるにはなんだかもうパサパサなので、テンにやったのでした。
夕方にもう一度外をのぞくと、これだけはっきり残っていたテンの足跡は、雪できれいに消えていました。テンはちゃんと雪の中から鮭のほぐし身を掘りだしてありつけたんでしょうか。
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2016年2月15日 | テーマ:野鳥や動物 | コメントは受け付けていません。 |
吹雪の時は送迎ができませんのでご理解を
昨日は朝からプラスの6度ぐらいあって、どんどん雪が溶けて、除雪してあったところは芝生が見えて水浸し状態でした。雪から水蒸気が上がってあたりは真っ白、よく見ると裏の丘では土が見えてきていました。2月に裏の丘の土が見えるって、今までないかも。今日は一転して氷点下、玄関前は凍ってツルツルです。風が強くて吹雪模様で窓を開けて写真を撮る気がしません。いやはやまったく天気の変化が大きいです。今日はお客さんの予約もないので、一日中どこへも行かず、というか、家から一歩も出ずに過ごしました。
先週は一回、吹雪でお客さんをお迎えに行けず、他の宿に泊まっていただく事態となりました。道路状態を見に行った宿主が「これは無理」と判断して、5時半の迎えでしたが3時過ぎにお客さんにその旨を連絡しました。その日は、町まで用事があって行こうとした人が、あまりのひどさに断念して引き返したから、お客さんに断りを入れて正解だったね、と地元の人にも言われました。
稚内や豊富の町で、周りの風景が見えていても、サロベツ原野を横断する444号線が最大の難所です。旧原生花園付近が、真っ白になって雪も道路に入ってどうにもこうにも危ないのです。雪が降らない所の人にはサービスが悪い!とか、営業する気がないの?!と思われるかもしれませんが、無理せず安全第一にしたいと思うので、地域柄を十分ご理解の上、予約していただきたいと思います。
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ゆるゆるとブログを再開します
しばらくブログの更新をお休みさせていただいていましたが、ゆるゆると再開したいと思います。この間、いろいろコメントしていただいたり、のんた君の写真を公開していただいたり、メッセージを送っていただいたり、どうもありがとうございました。誰にも返信できませんでした。どうも申し訳ありません。全部見させていただいて、写真も保存させていただきました。皆様のお心遣い、改めてお礼申し上げます。
宿のブログを書くにあたって自分で決めていることは、できるだけ(!)悪口を書かない、愚痴を書かない、くどくど書かない、です。でも聖人君子ではありませんから、怒って悪口を書きまくりたかったり、くどくど愚痴を書きたかったり、そしてその日は罵詈雑言以外に思いつかない日だってあります^^; そういう時は、スパッとブログを書かないことに決めています。悲しみや喪失感しかないときも同じだなと思いました。
のんた君の最期に立ち会えなかった私は、死んだのは冗談じゃないのか、風除室の陽だまりの中でのんきに昼寝なんぞしてるんじゃないか、と思いながら、朝起きて、いつもの場所にのんた君がいない、という現実に涙しておりました。でもそのうちに涙は出なくなり、日常を過ごしています。
宿主は、獣医さんが構わないと言ったとはいえ、外に連れ出したから死期を早めたのではと涙しておりましたが、周りの人も私自身も、それが一番幸せなのんた君の最期の時だったのでは、というので、それを受け入れているようです。それでも最後にのんた君が宿主の顔を見つめた瞬間を思い出して、ほろっとしています。
のんた君は、庭に埋葬されています。春になったらどこか河原に行って、大きな石を拾ってきて墓標代わりにおいてやろうと宿主と言っています。周りを整地して、小さな花壇にしてやります。メインはシコタンハコベと決めました。他にも宿根草や球根を植えてやろうと思います。
つながれず自由だったのんた君は、あまりにも身近にいました。除雪の時も、畑仕事の時も、花の手入れの時も、スノーシューで出かけるときも、そして部屋の中でさえも。これから何をしてものんた君がいないという寂しさがこみあげてくると思いますが、それをくどくどとブログに書くのは、私の信条にあわないし潔しとしません。
日はまた昇り、季節は過ぎて、新しい出来事や出会いがあるのでしょう。無理せず、書けないときはお休みして、ゆるゆるとブログを更新していきますので、皆様これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。
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のんた君が突然旅立ちました
しばらくお休みをいただきましたが、昨日から営業を再開しました。お休み中に雪もそれなりに降って、例年より少ないものの、冬らしい風景になっています。
さて、これからいつもの日常に戻った日々のブログを再開するつもりではありましたが、ここで悲しいお知らせをしなければなりません。1月23日に、のんた君が旅立ってしまいました。誤嚥性肺炎で、具合が悪くなって入院して、わずか3日目のことでした。
今日のブログは長くなりますが、しばらくは、もうちょっと落ち着くまでブログとフェイスブックはお休みさせていただきたいと思います。営業はやっております。何かお知らせすることがあったら、トップページの「宿からのお知らせ」に載せますので、よろしくお願いします。ネットでの予約や問い合わせも、もちろん使えます。
ここから以降はのんた君に関することが延々と続きます…。
19日に嘔吐を繰り返したのんた君、吹雪模様だったのでもらっていた胃薬をあげて様子を見ていたら収まったので安心していたのですが、21日の朝起きると息遣いが変で、すぐにかかりつけの獣医さんに連れて行きました。検査すると肺炎をおこしているとのこと、入院して肺炎の治療をすることになりました。
22日に見まいに行くと、のんた君は喜んで尻尾を振ってくれましたが、獣医さんによると食欲がないので生の鶏肉を持ってきてくださいとのこと。そして点滴を外しても大丈夫になったら退院、病状が落ち着いたら嘔吐の原因も詳しく調べたいとのことでした。のんた君にはこぶがいくつかできていましたけど、いくつか調べても癌ではなかったのでした。
23日に鶏肉を持って見まいに行くと、のんた君は前日よりも元気がないように見えました。家で広いところにいるのんた君が、狭いゲージの中にいて、すぐそばには同じく入院中の犬がいて、部屋の臭いも宿主には強いように思われて、のんた君を外に連れ出してやりたいと強く思ったそうです。
「もしも治療に差支えなかったら一緒に軽く外に出してもいいか」と獣医さんに聞くと、「のんた君が嫌がらなければいい」ということで、点滴を外してゲージの外に出してやると、のんた君は喜んで歩き出したそうです。そこでリードをつけて病院の外の駐車場のところへ出ました。
のんた君と宿主は20メートルばかり歩きました。まだ大丈夫か、そろそろ戻るか、と言ってそこから5歩ぐらい戻りかけたところで、いきなりのんた君は腰が砕けるように座り込んで伏せてしまったそうです。宿主はびっくりして「のんた、大丈夫か」と言って、のんた君の顔を見ました。するとのんた君は顔をあげて、宿主の目をじっと見たそうです。
のんた君はじっと宿主の目を見つめた後、がくんと力尽きて顔を地面に伏せてしまいました。
宿主は大急ぎで獣医さんを呼び、獣医さんは人工呼吸器をつけたり心臓マッサージをしたり蘇生を試みてくれたのですが、のんた君は二度と息を吹き返しませんでした。
この時私はのんた君のそばにいませんでした。私は母と旅行に出かけていていました。実家に戻ってきてサロベツに電話をかけて、初めてのんた君が入院したことも死んだことも知りました。旅立ってから5日もたっていました。最初は「またまたそんなことを言って」と言ったのですが、のんた君を庭に埋葬したくだりになって宿主が電話口で泣いているのが分かって、本当の話なんだと思いました。
ラブラドールは12歳が一つの壁で、それを超えて長生きする犬は少ないと聞いていました。のんた君は11歳と10か月でした。太らせ過ぎと言われてダイエットさせていたら実は栄養失調になっていたということで、昨年は太っても食べさせてやり生肉もやっていたら、元気が出て表情も生き生きして来て活力があって、あと3~4年とまでは言わなくても、1~2年は生きてくれるような気がしていました。
年を取った大型犬の介護は大変だと言われていたので、宿主なんかはコロッと死ね!なんて言っていましたけど、私はのんた君に「お父さんはあんなことを言ってるけど、本気にしたらあかん。いざとなったら号泣するのは目に見えている。私はちゃんと介護してのんたの面倒を見てやるから、遠慮せんと、動けなくなっても長生きしなさい」と言い聞かせていました。それなのにのんた君は潔すぎます。私が帰ってくるまで、待っていてほしかったです。
のんた君は幸せな犬だったと思います。広い庭を繋がれず自由に歩き回り、家の中ではプライベートルームで家族のそばにいました。お客さんにもずいぶんかわいがってもらいました。実は12月にのんた君が腰を痛めた時、お客さんが入る広間には、今まで入れなかったのですけど、お客さんがいない時期でもあったので、広間にシーツを敷いてのんた君を入れていました。雪が溶けるまでお客さんがいないときは広間で過ごさせるつもりでした。
結局のんた君が広間にいた期間はひと月半ばかりでしたが、冬休みと言うこともあって、子供たちとも非常に密に過ごした最後の時間となりました。新しい望遠レンズに慣れたいということもあって、子供たちとのんた君の写真をいっぱい撮りました。最後に撮ったのは息子の成人式の時、のんた君と過ごした幸せな時間を象徴するような写真となりました。
のんた君が最後の時間を宿主と過ごせてよかったと思います。宿主は外に連れ出したことを後悔していましたが、外に連れ出さなかったとしてももう駄目だったような気がするし、意思の疎通ができない状態で最後の時間を過ごすよりは、よっぽどよかったのだと思います。
のんた君が最後に宿主の目を見つめて何を伝えたかったんでしょう。「ありがとう、さようなら」と言ったんだか。「お母さんや子供たちにも、よろしく言ってね」と言ってくれたんだか。「もう除雪に付き合えないけど、ちゃんとやるんだよ」と励ましたんだか。そう考えられるだけでも、心の救いです。
悲しみすぎると成仏できないらしいし、悲嘆にくれるより感謝をしろとか、まあ頭では分かっているのだけど、涙が出るのは止められません。しばらくは写真と花を飾った形ばかりの祭壇で供養してやり、気持ちの整理ができたらまた、ブログとフェイスブックの更新をしたいと思います。
のんた君をかわいがってくれた方々には、お礼を申し上げます。何かコメントを入れていただいたとしても返信できないと思いますが、どうかご了承ください。