大停電の夜
電気も復旧し、普段通りの営業を始めています。でもキャンセルがいっぱい入ったので、月曜日までは誰もいない状態!計画停電があるとかないとか言われておりますので、この先どうなるか分かりませんが、その時の状況に合わせてやるしかありません。もうこれからあんまり予約は入らないのではないかと予想はしておりますが…、これから新たに予約する方はできれば午前中までにお願いします。
実は5日の夜に、学生時代の友達の家が大阪の岸和田で、台風の影響で停電しているとLINEで知り、ロウソクの明かりの中で料理しているのを見て、大変やな~と思っておりました。「頑張ってと言ってもどう頑張ってもらっていいんか分からんけど、乗り切ってくださいませ」とメッセージを送っておりました。まさか翌日、自分も北海道全域大停電に巻き込まれて頑張るはめになるとは、その時は正直、夢にも思っておりませんでしたよ…。これからその顛末記を書きますね。今日は初日編です。
夜中の3時過ぎに停電になったのは知っておりました。でもこちらは全く揺れてもいませんでしたので、たまにある停電で、すぐに復旧すると思っておりました。朝目が覚めてもまだ停電です。お客さんの食事を作る前に、ひょっとしてうちだけ停電だったら電力会社に連絡しないといけないので、近所に携帯で聞いてみました。すると、地震があってその影響で北海道全域が停電しているというのです。すぐにラジオを聴けというので、物置小屋に置きっぱなしにしていた携帯用の小さなラジオをつけました。するとなんだか、大変なことになっているではありませんか。
6時半ごろでしたけど、朝ご飯の用意はしておくので、すぐに予備の乾電池を買ってきて!と宿主に言いました。急いでコンビに行くと、駐車場はいっぱいでしたけど、すぐにラジオや懐中電灯用の電池は買うことができました。
出発すると言っていたお客さん二人は、ここで連泊すると言いました。サロベツは、余震はないし停電だけで水は出ますし、わりと平穏無事だったのです。食事が終わると今度はガソリンスタンドに行き、満タンにしておきました。お客さんたちもバイクにガソリンを入れておりましたよ。並びはしましたが、何時間待ちということもなく、またお客さんはバイクからスマホの充電ができるというので、落ち着いておりました。
電話は、この時のために黒電話を持っていたので、線をつなぎかえて通じるようにしましたが、ネットは繋がりません。持ってるタブレットはWi-Fi接続契約なので、停電だと使えないんですよね。お客さんに借りて、初日の投稿をしました。バイクから充電できるというので、気兼ねなく借りれて良かったです。新しいお客さんも一人やってきました。ガソリンも満タンに入っているし、キャンプ道具を持っているので停電でも平気と言います。ラジオとスマホとで情報を得ながら、お客さんは過ごしていました。
前日に友達の写真を見ていた私は、明るいうちに何もかもしておかなくてはならないと思っていたので、早めに準備してから17時に夕食開始です。知り合いから釣ったばかりのマスをもらっていて、冷蔵できなくなったのでチャンチャン焼きにしました。ご飯がすむとすぐに片づけです。早く夕食を始めても、落ち着くヒマなく早めに片づけても、文句を言う人はおりません^^; お客さんが持っていたキャンプ用の明かりをつけるころには、片付けもすっかり終わっていました。
そして真っ暗になったら、みんなで外に出て星空を見て過ごしました。普段でも良く星が見えるところですが、今日は町明かりがないので、写真を撮っても空が赤っぽくなりません。ここの地区の方が、自家発電で牛舎の明かりが煌々とついていました。でもそれも、搾乳の時間が過ぎると消えていきました。お客さんは、こんなはっきりと天の川が見えたのは初めてだと言って喜んでいました。
不安だとか大変だとか言う人はおらず、大停電の夜を楽しんでおりましたから、私たちはお客さんに助けられてやれたようなものですね。
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コメント
黒電話をこの時のために持っていた、というのが凄い。電話線から電話機への給電は出来ていた、ということのようで、何よりでした。
IP電話にすると電話代が安くなるとか勧誘はあったのですが、ここは吹雪で停電とかよくあるので、どうしても停電になると使えないものに替える気にはなれませんでした。
黒電話は、電話機から電話線のみ出ているやつです。携帯だとバッテリーが気になって落ち着いてしゃべられないですもんね。
車中泊中に、そちらでお世話になった(確か)3年前の旅から帰った後には、youtubeでバイクを中心に色々な方々の旅の動画を見ました。その中で印象に残っていたのが、旅先でバイクの故障で困った方がバイクを買ったショップのご主人にヘルプの電話をしたやり取りで、そのショップのご主人は的確な指示と共に、トラブった時にはトラブルを楽しめという事を言っていた事でした。
もちろん、命に関わるような状況では違うと思いますが、満天の星の写真(^.^)ご無事で何より、安心しました。
キャンプ経験、キャンプ用具を持ってるって強いですね。私も、手回しで発電出来てラジオ、懐中電灯、ランタンになり、usb充電出来るやつを注文しました。
停電中は、宿主さんの耳の痛みも柔らいだ?
人間って不思議なもんで、今一番痛いところが気になるってありますよね?
そんなタイトルの映画がありましたね。懐かしい。
不測の事態に客との協力体制が自然に出来上がるのもいい宿の証拠ですね。
キャンプ装備は非常時に役に立つわけですが、停電の夜にはガスランタンがあると明るく快適に過ごせますね。最近は、バッテリーが長持ちして明るくなったLEDライトでキャンプの夜を過ごしているので、ずっとランタンを使っていません。いざというときにマントルがない、なんてことがないようにしておかないと。
我が家も、黒電話ではありませんが、通話のみの電話を用意しています。もちろん、停電に備えて。また、かつてパソコン通信の頃は停電でも電話回線が生きていれば通信できましたね。ノートPCのバッテリーが続く限り、でしたが。情報を入手する手段の確保が重要ですね。
とある、古民家の旅人宿では、断水だけど汲み取りトイレなので問題なし、とのことでした。
不謹慎を承知で申し上げますが、いい宿ではこんな状況でも楽しそう、で羨ましいと思ってしまうのでした。
続編楽しみにしています。
無事で何よりです。安心しました。被災地は先月の台風騒ぎで、後ろのタンデムちびライダーと通った所、、、ニュースに出るたたび、ちびライダーも真剣な眼差しで見いってました…。日常生活に追われ、コンビニで釣り銭を募金箱に入れる位しかできませんが、元気が一番!必ずまた行きます‼それまでお身体御慈愛下さいませ…。にしても、実家の黒電話、、とっとけばよかったな~。さんこうになりました…。
>元陸上部さん
私も学生時代は、テントを担いで山に登っていましたので、暴風雨の中で山中過ごしたこともあり、その時のことを思えば精神的には楽です。大阪でも地震、停電といろいろありましたので、その時の同期と、あの時の経験が今になって役に立つとは!と言っております。
病院へ行こうとした日に停電になってしまったので、週明けに病院へ行く宿主です。耳が少し遠くなっているのが気になるのだとか。ああ混んでいるでしょうね~。
>はいかいさん
はい、まさに映画の題名から付けました!
お客さんが持っていたランプはどういうタイプか分かりませんが、すごく明るかったですよ。二日目、自分たちだけの時は少々くらい明かりでしたが、暗闇に慣れてくるもので、部屋の中はぶつからずに歩けるようになります。人間の目って、よくできてるなって感心してしまいました。わざわざそう言う明かりの中で本を読む必要もなく、暗くなったら寝て、明るくなったら活動する、それでいいのだ!って感じでした^^
>ミルク鍋リベンジゃーさん
9日のブログに書いたように、昔ながらの黒電話ではないのですが、通話だけの電話機で、それが災害時に一番強いようです。それでも停電が何日も続くようじゃ固定電話がつながりにくくなるようですので、ダメみたいですけどね。お住まいの地区も、いつ何があるか分かりません!スマホはすぐにバッテリーが切れます。通話のみの電話機、安いので買っておくのも良いですよ。