「とほ旅で行こう」に書かれなかったこと

 本当に悩むところで、言いたいことは記者に直接言ったし、記者は全面的に認めて書き直すと言っているし、訂正の記事を見るまでは、あれこれ書くのをやめようと思っていました。そう言うふうに3日のブログにも書きました。

 でも、訂正文がいつ出るか分からないし、「何に対して私たちが怒ったのか」きちんと伝えないと、今以上にいろいろと、「何に対して怒ったのか」誤解されてしまうのも、嫌です。黙っていると認めたことになってしまいます。なので記者を批判するために書くのではなく、誤解されないよう、書かれなかったことを伝えようと思います。

 事前に記者から、宿の休館日が取材予定期間にないか、問い合わせがあったとき、私は「豊富駅に着く時間を伝えてくれたら、駅まで迎えに行きます」と言いました。すると記者は「公共の交通機関を使った旅というのにこだわりたいので、自分で宿まで行きます」と言いました。

 羽幌方面から来ると言っていましたので、私は、「バスを乗り継いで来るのなら、冬季でバスの便は少ないし、くれぐれもよく時刻表を見て調べてこないと、宿に着けなくなるので、気をつけてくださいね」と言いました。

 取材日が決まって正式な予約がきたとき、宿主が電話を取りました。私が「公共の交通機関を使った旅にこだわりたいんだって」と伝えていたので、宿主も「くれぐれもバスの時刻表を調べて、来てください」と伝えました。

 当日、歩いている途中の記者が、宿に電話をかけてきたとき、記者は「本当にバスってないんですね」と言いました。あれほど時刻に気をつけてと言っていたのに…と内心あきれた宿主は「ちゃんと調べなかったのかい?」と言いました。そして、“公共の交通機関にこだわった旅”であると思っている宿主は、「とほ旅で行こう」に書いてあるような発言をしました。

 買い物に出かけた宿主が、歩いている記者を見つけて「車に乗っていくかい」と声をかけましたが、記者は「歩いていきます」と言いました。

 以上が、「とほ旅に行こう」に書かれなかった事です。 

 豊富駅から宿まで、バスの便が少なくて、冬は特に不便なのは事実です。だけどその条件の悪さを出来るだけカバーしようと、迎えに行けるときは、迎えに行くようにしています。それなのに、以上のようなやり取りがまったく抜けている状態で、「とほ旅で行こう」を読んだら、あしたの城について知らない人は、どう思うでしょうか…。

 「宿の人は迎えに行きますよと言ってくれていたけど、自分は公共の交通機関にこだわっていたので、歩くことにした」と一言書いてくれていれば、そのほかの文面に対しては、私たちは、いろいろ思うことはあっても、記者に抗議はしませんでした。

 気持ちが落ち着いた今、書き直すと言っているし、ことさらブログ上で記者を責めるつもりはありません。ただブログ上では、「何が書かれなかったため、誤解を招くような状態になっているのか」他の皆さんに知ってもらえれば、それでいいです。

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2009年5月7日 | テーマ:民宿での出来事 | コメント(9) |

コメント

コメント

  1. 宗谷をこよなく愛する広島人 より:

     私は「あしたの城」に泊まったことはありませんが,このHPでたくさんの情報を得ることができました。ご夫婦2人で,どれだけ心血を注いでこの民宿を経営をされているか,このHPを見るだけで,本当によくわかります。
     「とほ宿」や「なまら蝦夷」の存在は,「あしたの城」のHPを通して知りました。「とほ宿」の中でも,「あしたの城」のHPは,他を寄せ付けない抜きん出たものを感じます。
     自分が全身全霊をかたむけて真剣に取り組んでいることに対して,いいかげんに,適当に対応されると,本当に腹が立ちます。
     でも,「あしたの城」の良さがわかっている人はたくさんいるはずです。このたびの「逆風」は,多くの「あしたの城」ファンによって,「順風」に変えることができるのではないかと思います。世間は,「本物」と「偽物」を見分ける目は持っていると信じたいですね。
     一度も泊まったこともなく,宿主とも奥様とも一度もお話ししたこともなく,宿の経営状態など何も知らない素人が,偉そうなことを言ってすみませんでした。

  2. きょうご より:

    昨日お世話になったきょうごです。
    「とほ」を読んでおやって思ったのですが、やっぱり事実と異なることがあったのですね。「とほ」のずっとファンだったのに宿主を悲しませる内容にさせてしまったことに本当に腹立たしい限りです。
    昔の「とほ」がやっぱり良かったなあ・・・

  3. ふ~ より:

    ブログを読んで納得しました。

    去年は家族でお世話になりました。今年はバイクで行きます。
    「あしたの城」,大好きです。

    がんばれ!!

  4. バイクのりのり より:

    何度かお世話になったことがあります。
    大丈夫ですよ。「とほ」読みましたが、私も数人の友人もまったくそのようには読みませんでした。旅人宿らしくてむしろ好感さえ伝わってきました。

  5. そら より:

    「とほ」を読んでいないので正確には判りませんが、よくある、誤解から生まれる逆恨みかな?って感じですね。
    恐らく、事前のやり取りやアドバイスのことはすっかり忘れて、直面した現実のみに腹がたって一方的に宿やその環境のせいにしてしまったのでしょうね。
    それにしても、プライベートな友達との会話ならともかく、
    公共性の高い出版物の中で表現してはいけませんねー。
    でも、最近はこのように公共とプライベートの区別がつかない方が多いような気がします。
    今年もいけるといいな~、のんちゃんにも会いたいな~。

  6. すうちゃん より:

    2月に公共機関にこだわる記者さんとのやりとりを、ブログに書かれてたの覚えてます。

    たぶん、記事は道中のからみなんだろうなと思いましたが、そうですね、いろいろ考えられちゃうのもいやですよね。

    記者さんも、今はとても後悔なさっておられるでしょう。
    後でしまったと思っても、声も文字も同じ、表に出したものは取り返せない。

    失言は政治家でも得意技だし、その後の対応が大事、正確な誠意ある訂正文を期待します。

    悪いことばかりじゃなくて、いいこともきっとあります。
    早く笑い飛ばせるようになりますように。

  7. あしたの城 より:

    > 宗谷をこよなく愛する広島人サン
     きっと私たちを良く思いすぎ(^_^;)
     クサナギ君と同じ罪で、100回は捕まっているかもしれない(保護なら1000回?)宿主なので、泊まりに来てがっかりしないようにして下さいね。どうもありがとうございます。

    >きょうごサン
     「おや?」と思ったことが「そうだったのか!」と思ってくだされば、それで十分です♪ありがとうございます(*^_^*)
     昔の「とほのガイド」は、手書きの良さがありましたね。でも時代と共に「とほのガイド」も進化していこうと頑張っています。今回のようなことがないように対策もとってもらいますので、これからもよろしくお願いしますね。

    >ふ~サン
     納得してもらえてよかったです!声援ありがとうございます(^o^)丿
     今年はバイクでお越しなんですね。天気が良くて、利尻を見ながら疾走できることを祈っておりますよ。

    >バイクのりのりサン
     読む人によって、同じ文章でもいろんな捉え方をする人がいると思います。バイクのりのりサンと同じ感想を持った人も大勢いると思います♪
     だけどお客さん相手の商売である以上、「えっ?」と思う人が出ることのないよう、記者の人には書いて欲しかったな~と思っています。
     気遣ってくださって、どうもありがとうございます\(^o^)/

    >そらサン
     記者の人は、悪意を持って書いたのではないと思っています。そう言っているし、信じてあげたいです。多分これは私の想像ですが…紀行文をよりドラマチックに演出したかっただけなのかな…。だからその演出に沿うように前後のやり取りを書かなかったのかな…と、想像しています。
     だけどお客さん相手の商売をしている私たちにとっては、それによって変に誤解する人もいるかもしれないので、そう言うことがないようにしてもらいたいと、思いました。
     のんた君は元気にしておりますよ。今は暖かくなってきたので、芝生の上でごろんとして一日過ごしています。またのんた君に会いに来てくださいね!

    >すうちゃんサン
     さすが!私も忘れていたことを、よく覚えておりますね。2月25日のブログに書いておりました。
     私も、ブログなどで人に迷惑をかけないように、気をつけないとなあ…、と思うのであります。

  8. 赤壁周庵 より:

    屋上屋を重ねるようで気が引けますが・・・
    ここまで読んでみて、「趣味で宿をやっているのではなくて生活がかかっているのだ」という、ごく当たり前のことが記者サンには充分お分かりでなかったのではないかなあ、と思いました。
    もっとも、生活感丸出しでもお客さんがシラけちゃいますけどね・・・
    もう30年近い昔、宿でぼんやりしているのが好きだった私は、お客さんを国鉄(!)豊富駅まで送って帰ってきた宿主氏とよく雑談しましたが、「旅館業」という言葉を宿主氏は頻繁に使っていました。「旅館業」以外の何物でもない、という訳です。人をかついだりするのが大好きな宿主氏の極めてマジな一面を知って、それでしつこく憶えているのです。
    はからずも、非日常を演出する舞台裏をのぞかせて戴いたような感じでした。もっとも、人をかつぐのは自分の趣味でやっていることで(何ちゅう人やねん)それを宿の売り物にしているのではない、とも仰っていましたが(^^;;;
    私自身は「とほ」であしたの城を知った訳ではありませんし、他のいわゆる「とほ宿」も、クチコミで選んで泊まりに行きました。それで大過ありませんでした。宿を知るには泊まってみるしかないのでは。これでは身も蓋もありませんですかね。

  9. あしたの城 より:

    >赤壁周庵サン
     なかなか私の思っているいいセンをついていますね。記者については、それ以上に思うことはあるけれど、きっと記者自身がよく分かったと思うので、もうこれ以上ブログには書かないでおこうと思います。
     宿を知るには、泊まるのが一番、と言うのは、本当にそう思います。だって、何を宿に求めているのか、人それぞれに違いますから、他の人が良いと言っても自分には良くないこともありますし、その反対もありますしね…。




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