シマリスと「ぼうさんがへをこいた」

 昼過ぎに、花壇に置かれた堆肥がパンジーをつぶしていないか見に行きました。片手にスコップを持って覗き込んでいて、何やらふと、顔を左に向けました。すると!4メートルも離れていないところに、シマリスが木の実をもって座っていました。

 シマリスは、背筋をぴんと伸ばしたまま、微動だにしません。まるで置物のようです。私が動けばシマリスが逃げてしまうと思い、顔だけ花壇のほうに戻しました。でも気になって、再び顔だけ左に向けると、シマリスは顔をわずかに動かしたようですが、やはりそのまま、置物のようにじっとしています。

 私はまた花壇の堆肥を見ましたが、やはりシマリスが気になります。また顔だけ左に向けると、シマリスも顔は違う方向を向いていましたが、体はやはり置物のように、手に木の実を持ったままじっとしています。お互いに、「ぼうさんがへをこいた」遊びをしているようです。知らない人が見たら、いったいあの人は何をしているのだろうか、と思われたに違いありません。

 しばらくすると、シマリスは木の実をほっぺたに入れて、ぷっくりと膨らませ、そろそろと動いて崖の下に消えていきました。こうしてようやく私も、顔だけの動きから解放されて、家の中へ戻りました。

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2010年11月25日 | テーマ:野鳥や動物 | コメント(4) |

コメント

コメント

  1. なまら より:

    >「ぼうさんがへをこいた」遊びをしているようです。

    「だるまさんがころんだ」のことと同じですよね。

  2. 亀田 義弘 より:

    >>「ぼうさんがへをこいた」遊びをしているようです。

    >「だるまさんがころんだ」のことと同じですよね。

    同じものです。が、関西では「ぼうさんがへをこいた」の方が多いかと。
    いずれにせよ、この遊びをしている子供は今いるのかな。

  3. サイタマン より:

    関西でも、わたしのところでは、お坊さんのことは「ぼんさん」といっていましたので、「ぼんさんがへをこいた」でした。微妙にちがっていますね。

  4. あしたの城 より:

    >なまらサン
    「だるまさんがころんだ」のほうが上品ですね♪ でも「ぼうさんがへをこいた」と言って遊んでいた私にとっては、そうでないと、らしくないような気が…。

    >亀田サン
    今は町から1時間もかけて自転車こいでやってきて、部屋の中でゲームをしているんですからねえ。広い場所があっても、都会も田舎も関係ないみたいです…。

    >サイタマンさん
    いち、にぃ、さん、と数えるより早く振り向ける数え方が、地方地方によって、いろいろ言い方があるんでしょうね。




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